株式会社 いえ土地カフェ
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2019年09月19日
いえ土地カフェ『不動産売買の参考書』

住宅購入時の共有名義の決め方について~あなたの家族を守る方法~

この記事では、「住宅購入時の共有名義」について、持分の決め方と注意点、共有名義・単独名義それぞれのメリット・デメリット、大切な家族を守ってくれる団体信用生命保険との関係について解説をしています。

YouTubeにも動画UPしてありますので、文字を読むよりも動画での視聴を好む方は、YouTubeアイコンをクリックしてご視聴ください。

「持分(登記)」は、資金を出した割合に合わせて決めましょう

こんにちは、公認不動産コンサルティングマスター住宅ローンアドバイザー・上越市の不動産会社「いえ土地カフェ」の金丸です。

今回は「共有名義」について解説します。

夫婦そろって気に入った住宅が見つかって、購入申込を決意した際、ポイントになることの一つに、その土地建物の名義を「ご主人一人の名義にするか?」それとも「ご主人と奥様二人の名義にするのか?」という確認があります。

不動産会社の担当者に聞かれるまで「特によく考えていなかった」という方も多いですし「漠然と、ご主人の名義で購入するのが普通だと考えている」方もいます。

その時に初めて「もし夫婦の共有名義にしたらどうなのかな?」と考える方もいらっしゃいます。

しかし、そこには明確なルールがありますので、注意が必要です!!

1.持分の決め方

この共有名義にするかどうか?という事柄については、まず第一に、夫婦それぞれが資金を出した割合に応じて持ち分を持たなければいけないという原則があります。

Q ご主人と奥様がお金を出し合って住宅を購入しました。

購入代金:2,000万円です。

ご主人の資金:自己資金500万円+住宅ローン1,000万円

奥様の資金 :自己資金500万円

この場合、住宅の登記をする場合の持分はどうしたらいいですか?

 

 住宅(土地建物)を買うと、所有者として法務局への登記が必要です。

その登記(持分)は、

「資金を出した割合/住宅の購入代金」で決まります。

よって、上記の場合は、

 

ご主人の持分:自己資金500万円+住宅ローン1,000万円/購入代金2,000万円

 =1,500万円分の資金負担/2,000万円

 =1,500万円/2,000万円

 =/4


奥様の持分 :自己資金500万円/購入代金 2,000万円

 =500万円/2,000万円

 =/4

 ご主人の持ち分4分の
 奥さまの持ち分4分の

となり、お二人の連名(共有名義)で不動産の契約を行い、上記の持分割合で登記をする必要があります。

 

2.安易に共有名義にするのは危険です【注意点】

 ご主人が全ての資金の負担を行い、奥様がなにも金銭的な負担をしないのに、「共有持ち分にする」ということは、基本的にできません。
 
もし、仮に奥様からの資金負担も、住宅ローンの名義に奥様が連帯債務者等で加わるということもなく、思い付きで(二人仲良く、半分ずつ持ち分を持とうかなどと考えて)、
ご主人が2分の1、奥さんが2分の1の共有持ち分登記を行ったとします。

その際は、ご主人が奥様に2分の1相当のお金をあげたとみなされてしまい、贈与税が課税される可能性があります。

例えば、税務署から仮に1,000万円相当の贈与を受けたとみなされた場合は、200万円を超えるような『贈与税の申告』が必要になります。

「法律を知らなかった」では、済まなくなる可能性がありますので、気をつけて下さい。

 

3.共有名義が向いているご夫婦とは

ちなみにご主人と奥さまとお二人とも、安定した収入があって、お二人の「連帯債務」という形で住宅ローンを組む場合等は、ご主人と奥さまがそれぞれ持ち分を持つ必要があります。

例えば、ご主人が年収600万円で、奥さまが年収400万円で、住宅ローンを年収の割合に応じて負担するというような場合、一般的には、ご主人が持ち分10分の6、奥様が持ち分10分の4となります。

例えば、奥様が公務員や看護師、マスコミ関係等、収入が安定していて、出産後も問題なく復職できるようなお仕事をされている場合は、共有名義にされることがオススメです。

 

4.共有名義のメリット

①ご夫婦それぞれが住宅ローン減税を受けることも可能になります

共有名義のメリットの一つは、共有名義にして、連帯債務で住宅ローンを組むと、購入物件が住宅ローン減税の対象物件だった場合に、「住宅ローン減税をご主人だけでなく、奥様も受けられる」というメリットがあることです。

正確には、住宅ローンの年末の残高を、それぞれの持ち分の割合に応じて按分して、その1%を上限として所得税、住民税の控除を受けられるというものです。
 
②より大きな金額の住宅ローンを組むことが可能

もう一つのメリットは、夫婦で収入合算をして連帯債務で住宅ローンを申請すると、ご主人が単独で住宅ローンを組むよりも、大きな金額の融資を受けることが出来ます。

そのため、ご主人単独で住宅ローンを組んだ場合には手が届かなかった住宅も、より大きな金額の借入れが可能になることによって資金力がUPし、「購入できる物件の選択肢が広がる」という点が、ポイントです。

 

5.共有名義にあまり向いていないご夫婦とは

判断に迷うのは、ご主人も奥様も共働きで、ご主人が年収400万円、奥様が年収200万円。

ただし、奥様が産休などの理由から、途中で会社を退社する可能性があり、ずっと同じ収入を維持できるかはっきりと分からないといったケース


最近は、共働きのご夫婦が増えていますので、そのくらいの収入バランスのご夫婦がけっこう多かったりすると思います。

その様な収入バランスのご夫婦だと、確かに「共有名義」だとより多くの借入れが出来ることによって、購入できる住宅の幅が広がるなどのメリットはあります。

しかし、私としは「共有名義」での住宅購入や、「ご夫婦連帯債務」で住宅ローンを組むことは、積極的にはおススメ出来ません。

そのような場合、私が個人的におすすめするのは、

「できるだけご主人の単独名義で不動産を購入する」という選択です。
 
理由としては、共有名義に、これからお話するデメリットがあること。

そして、「ご主人単独名義で住宅ローンを組むことには、もしもの時メリットが大きい」ということがあります。

6.共有名義のデメリット

①共有名義デメリットその1

ご夫婦で収入合算をして共有名義で住宅ローンを組む場合、大きな金額の借り入れが出来てしまいます。

それは、「ご夫婦二人でずっと健康で、失業することなどかなく稼ぎ続ける」ことが出来れば何も問題ありません。

しかし、例えば「奧さまが出産してしばらく仕事から離れて収入が減ってしまった」とか、「奧さまが体調が悪くなって退職してしまった場合」などに、それまで何でもなかった住宅ローンが、急に家計を圧迫して苦しくなってしまったとう事態が時々おこります。


ですから、奧さまが「公務員等」で失業の心配なく安定してずっと働けるといったような保証がある場合以外は、ご主人一人の収入で返済していく前提で住宅ローンを組む
ほうが安全かもしれません。

②共有名義デメリットその2

これから住宅を購入して家族の絆を深めていこうという矢先に大変恐縮ですが、もしも夫婦仲が悪くなって離婚する場合、「共有名義だと単独名義の場合に比べて、その後の処理がかなり大変なことになる」可能性か高くなります。

なぜなら、「共有名義で購入して登記した」ということは、当然ですが「所有権を持っている人は2人」になります。その際は、お互いの意見が一致しないと住宅を売ることは出来ません。

つまり、一方は「売らないで住み続けたい」、一方は「売って住宅ローンを終わらせたい」と2人の意見が分かれた場合は、売ることが出来ません。

その様なケースで、本当は好ましくないのですが、「(元)奥様とお子様が住宅に住み続けて、(元)ご主人が自分が住んでいない家の住宅ローンを永遠と払い続ける。

そして、住宅の共有名義は、離婚が成立して他人になったとしても住宅ローンが終わるまでは解消されずにズルズルと残り続ける」といった事態も、現実の世界では、けっこう多くあります。

人生良い事ばかりではありません。けっして、共有名義にすることを否定している訳ではありません。

しかし、万が一のリスクも理解した上で、「共有名義を選択する」あるいは「単独名義を選択する」ご決断をしていただくことが、よろしいかと思います。

 

7.単独名義のメリット【団体信用生命保険との関係】

住宅ローンを組んで家を購入する際、ご主人が健康であれば、ほとんどの住宅ローン商品には、団体信用生命保険というものが最初から金利に組み込まれていて自動的についてきます。

そして、ご主人が万が一お亡くなりになった際には、その保険で住宅ローンが全て完済されて残されたご家族には「住宅ローンの支払いのない住宅」が残されます。

例え、何千万円の住宅ローンがあっても保険で完済されて債務はなくなります。

これは、ご家族の将来を考えるととても大きなメリットではないでしょうか?

しかし、例えば、ご主人が持ち分3分の2、奧さまが3分の1の持ち分で、「連帯債務(共有名義)」で住宅ローンを組んでいた場合、一般的に奧様の持ち分は団体信用生命保険では完済されず残ってしまいます。

そのときに1800万円の住宅ローン残高があると、3分の1の600万円は住宅ローンが残ってしまう仕組みです。

※「連帯債務(共有名義)」で住宅ローンを組んで場合にも、ご夫婦どちらか一方に全ての割合の保険を掛けることが可能な住宅ローン商品が最近開発されてきています。金融機関に詳しく相談してみることをおススメします。

※フラット35等の住宅ローン商品によっては「団体信用生命保険」加入が任意であり、加入を希望する際には別途料金がかかるケースもあります。

 

8.まとめ
以上、ざっと共有名義と単独名義、それぞれのメリット・デメリットについて表面的なお話しさせていただいましたが、


・税法上のポイント
・借入額のポイント
・団体信用生命保険のポイント


等から複合的に判断する必要があるということがいえます。
 
さらに、深く考えていくと、
・税制については、20年以上連れ添った夫婦関に適用される『贈与税の2000万円の配偶者特別控除』という特例もあります。


・住宅ローン減税については、借入額が少なくて、奧さまの年収がそれほど多くない場合、「例え共有名義にしてご夫婦それぞれが住宅ローン減税を受けられるようにしても、実際はそれほど減税額が変わらない」

等、色々な注意点があります。
 
それぞれのお客様によって、単独名義がいいか、共有名義がいいかは、一概に判断できなかったりします。

もしも、ご自身で判断が難しい場合は、信頼できる経験豊富な不動産屋さん、または、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談してみるのも良いかもしれませんね。

この記事を書いた人
金丸 寿充 カネマル ヒサミツ
金丸 寿充
不動産業界歴20年の豊富な経験と専門的な知識で、あなたの不動産取引をがっちりサポートします。【実績 不動産業歴20年】 土地売買:50件超 中古住宅売買:200件超 中古マンション売買:70件超 新築住宅売買:20件超 アパート(1棟物)売買:6棟 分譲マンション建設:7棟(約300世帯) アパート建設:6棟 その他、事業用定期借地契約・事業用定期借地契約等:多数
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